2009-12-01から1ヶ月間の記事一覧

「格差」の戦後史 読売と朝日の書評

読売新聞と朝日新聞の書評へのリンクを張っておきます。 読売新聞 2009.11.9 朝日新聞 2009.12.20

橋本健二『「格差」の戦後史』

朝日新聞に書評が出ました。好意的な書評です。数日後には、ネットでも公開されるでしょう。とりあえずは、画質のよくない画像データですが、雰囲気だけご紹介します。「格差」の戦後史--階級社会 日本の履歴書 (河出ブックス)作者: 橋本健二出版社/メーカー…

鈴木英生『新左翼とロスジェネ』

著者は1975年生まれの新聞記者だが、どういうわけか新左翼運動に興味と共感を抱き、文献資料を読みあさってまとめたのが本書である。1960年代から70年代初頭の新左翼運動や全共闘運動を経験していないという点では、私も同じだ。とはいえ、私の学生時代には…

宮台真司・福山哲郎『民主主義が一度もなかった国・日本』

宮台真司は社会的な発言の多い社会学者だが、これまで「ほんとに分かって言ってるのか」「はったりではないか」という印象のぬぐえないところがあった。しかし、どうやら本物(になってきた)ようだ。民主党の中堅政策通とのこの対談では、政権交代をめぐる政…

川本三郎『きのふの東京、けふの東京』

『東京人』、『荷風!』、『東京新聞』。これは東京論三大メディアともいうべきもので、私はいずれも愛読している。この三つに共通の常連著者、というより看板著者の一人が、わが敬愛する川本三郎。川本には多数の著作があるが、本書はそのなかでも出色とい…

『レコード芸術』2009年12月号

メインの特集は、「世界の名指揮者ベスト・ランキング」。この雑誌はランキングの大好きな雑誌で、もちろん読者の志向を考えてのことだろうけれど、ランキングに入らなかった演奏者・演奏を、多くの読者の視野から消し去ってしまうのではないかと、いつも心…

アシュケナージ「ショスタコーヴィチ ピアノ曲・室外楽曲集」

「アシュケナージのショスタコ?」といぶかしく思う人もあろう。私も聞く前はそうで、「僕の音きれいでしょ」とばかりに音色を見せびらかすだけで、リズム感のない締まらない演奏を想像していた。しかし、これは意外によかった。「プレリュードとフーガ」は…